⓪はじめに
閲覧いただきありがとうございます、テラと申します。
今回は第七世代が終わりを迎えるという事で、2年間のアローラレート環境の中でゴウカザルが活躍しやすかった型の私達の結論を綴らせて頂きます。
メガも無く、純粋な種族値ではパワーインフレに置いて行かれ、初期の頃売りとしていた器用な高速アタッカーとしてはゲッコウガやバシャーモと言ったほぼ上位互換が出た中で出した結論を最後まで読んでいただけると幸いです。
[目次]
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ゴウカザルとは?
- 考案経緯
- 型紹介
- ダメージ計算
- 型説明
- 使用感・使用戦績
- まとめ
①ゴウカザルとは?
ゴウカザルは炎・格闘タイプの第4世代御三家で、AC共に104と当時はかなりの攻撃力、S108と言う炎・格闘タイプ両者において最速、更にはインファイト、大文字、オバヒ等のタイプ一致高火力技に加え、様々なタイプのサブウェポンに変化技を兼ね備えており、当時はアタッカーとしての火力は無論、手の読みにくさを兼ね備えた厄介な一匹でした(今の環境で言うゲッコウガに近いと感じます)
②考案経緯
今ではメガシンカの登場、Z技の導入、S109以上のポケモンの大量導入によって純粋な火力面でもスピード面でも高速アタッカーとしては一歩下がった存在となってしまいましたが、それでも技の多さによる器用さは健在です。
ですが、多彩なタイプの技を扱える純粋なアタッカーとしては変幻自在で全ての技をタイプ一致で打て、同等の特性激流を持つゲッコウガの、そしてそれ以上にタイプ一致高火力技の使い手純粋アタッカーとしてはバシャーモのほぼ劣化となってしまいます。兎に角バシャーモが使える攻撃技でゴウカザルが使えない主な技はダストシュートくらいしかない為(インファは飛び膝や馬鹿力より使いやすいが火力面で大差無いのでノーカン)、攻撃技のレパートリーに置いてもそこまで大差は無いと来ました。
バシャーモと差別化するにおいて重要なのはバシャーモより優れている点を引き出さなければなりません。その中で私達が挙げる差別点は3つありました。
・バシャが使えない変化技で全く違う働きをみせる
・特性猛火をフル活用して炎一点集中のアタッカーを目指す
・ゴウカザルが守るを搭載する必要が無い分、技スぺを多く使える。又はバシャが守るしない場合、初手で抜かれる相手が多い為、初手限定での素早さ有利を利用する
1番目で有名なゴウカザルの型としては襷を持たせた鬼火岩封ステロ撒き型で先発サポートをする方法です。アンコールや挑発等で積みの起点になる事を回避できるとしても、自身より速い相手に挑発を打たれたらそれだけで機能がほぼ停止します。カバなどの様な有名な起点作成要員と比べた時の弱点は耐久が襷頼りなレベルな為、サイクル戦等の受け出しが出来ない点と、Sが多少早くても、タイマンそれより速いポケモンから殴られたり先制技を使われたりすると行動回数が1回で止まってしまう点、襷ステロ撒きの時点でほぼ初手出しが確定している為、真っ先に警戒される戦法であると言う点がありました。
2番目の案はどういうことかと言いますと、同じゴウカザル使いで20を突破したことのあるしおいぬさんが考案した猛火の火力をフル活用した以下の型がございます
性格:臆病
特性:猛火
道具:炎Z
努力値:151-111-91-156-92-176 (C252,D4,S252振り)
技:
・ブラストバーン
・火炎放射
・身代わり
・悪巧み
※この転載において問題があった場合、こちらのリンクは削除させて頂きます。ご了承ください。
やっていることは身代わり水Z激流と全く同じなので、感覚としては炎タイプバージョンのそれとほぼ戦法です。詳細は本記事の論点と少しズレますので深くは掘り下げませんが、身代わりで意図的に猛火を狙い、悪巧みを積んだ炎技に特化する事で受けサイクルや多少のタイプ不利相手を強引に殴りきれるという利点があります。その反面、欠点としては炎技しか覚えていない為、流行りのメガであるの起点になりやすい点、技構成がバレると本来有利であるはずのに逆に起点にされたりしてしまうという点があり、時間をかけないといけない戦法ではあるけど、それなら積み技メガ馬車の方が役割対象が違えど、様々なタイプの弱点を突く事が出来るという点で汎用性が高いように感じました。
では3番目はどうでしょう?確かに初手の素早さだけで言えばゴウカザルの方が優位に立てますが、1ターン経てばその形勢は逆転します。ですが、バシャーモ使いは相手が初手守るを読んで行動してくるか否かを読む必要があります。私達はその読みあいのリスクを避けて最低限の相手の上からいきなり攻撃が出来るという点に注目しました。
③型紹介
性格:臆病
特性:猛火
道具:闘Z or 草Z
努力値:151-111-91-156-92-176 (C252,D4,S252振り)
技:
・大文字
・気合玉 / ソーラービーム
・岩石封じ
・鬼火
④ダメージ計算
〇与ダメ
★大文字
無振り :98.0% - 116.1% 高乱1(14/16)
H252振り:79.4% - 94.1% 確2
H252振り:107.0% - 127.3% 確1
H244振り:48.4% - 57.7% 高乱2(237/256)
HD特化 :119.3% - 141.4% 確1
H4振り :58.7% - 69.6% 確2
★大文字(猛火)
無振り :105.5% - 124.8% 確1
無振り :94.0% - 111.1% 乱1(11/16)
H4振り :93.5% - 110.9% 乱1(10/16)
HD特化 :105.0% - 124.4% 確1
H252D4振り:101.7% - 122.1% 確1
★闘Z(気合玉)
H252D4振り:100.0% - 118.7% 確1
D下降補正 :100.0% - 118.0% 確1
無振り :104.5% - 123.5% 確1
無振り :108.3% - 127.7% 確1
H244振り :96.9% - 115.0% 高乱1(13/16)
無振り :87.4% - 103.2% 低乱1(4/16)
★気合玉
H4振り :97.2% - 116.0% 高乱1(13/16)
D4振り :114.9% - 136.5% 確1
H252振り砂:98.5% - 117.8% 高乱1(15/16)
H4振り :81.8% - 98.2% 確2
★草Z(ソーラービーム)
H228D140振り:96.2% - 113.2% 高乱1(12/16)
無振り :102.0% - 121.3% 確1
H252振り :83.6% - 99.4% 確2
H4振り :86.5% - 102.9% 低乱1(3/16)
H252振り :108.2% - 127.5% 確1
H252振り :110.8% - 130.6% 確1
★岩石封じ
H252B124振り:47.5% - 58.3% 高乱2(232/256)
H244B132振り:48.1% - 58.6% 高乱2(247/256)
H4振り :30.4% - 36.2% 乱3
〇被ダメ
★物理
A特化 バレットパンチ:23.1% - 27.8%
A特化 マッハパンチ :50.3% - 59.6% 確2
A252振り 火傷地震 :81.4%-96.0% 確2
A特化 火傷地震 :89.4%-105.2% 乱1(5/16)
A特化 じゃれつく :57.6% - 68.2% 確2
A特化 アクアジェット:75.4% - 88.7% 確2
★特殊
C252振り ヘドロ爆弾 :81.4% - 96.0% 確2
C252振り 10万ボルト :80.1% - 95.3% 確2
C252振り 水手裏剣 :21.1% - 25.1% 超高乱切り4発耐え
C特化 トライアタック:55.6% - 66.2% 確2
C特化 シャドーボール:72.1% - 85.4% 確2
無振り 波乗り :84.7% - 100.6% 超高乱1(1/16)
C特化 10万ボルト :78.1% - 93.3% 確2
⑤型説明
まずアタッカーとして炎技が欲しく大文字、そして役割破壊のZ技枠を採用(後述する"闘Zと草Zの違い"参照)。
その後、等といったS上昇系の積み技使いの起点を封じつつ一貫して弱点が突ける岩石封じも採用しました。
最後の1枠も攻撃技にしてもよかったのですが、どの技も役割対象がピンポイントすぎてこのままでは汎用性が下がってしまうと感じた為、変化技から選ぶ事に。
今回選んだ鬼火によって物理相手への初手のタイマン性能が高くなり、猫騙しの様な襷潰しをしつつ、相手の攻撃力低下で攻撃を耐える可能性と後続へのサポートを同時に熟せた為、汎用性が高くなりました。
それだけではなく、岩封鬼火を見せると相手は真っ先にステロ撒き襷型を警戒するので、火力を侮っている相手に奇襲のZ技が刺さりやすくなるというメリットもありました。
⑤ーⅠ 闘Zと草Zの違い
・闘Zの主な役割破壊対象
・草Zの主な役割破壊対象
どちらを採用するかで奇襲できる相手がガラリと変わりますが、相手の耐久や立ち回り次第では倒せない可能性があるメンツもいる為、どちらも100%確実に倒せる役割対象ではないのですが、役割対象である事に気付かれないというのは事実です。
例えば、初手対面でSを抜かれる前に気合玉Zをぶっ放した時に守るをされるとゴウカザルは引かざるを得ないのですが、相手はこちらの先発ステロサポート型を警戒したのと、交代を考慮したのと、ゴウカザルにワンパン去れることは無いと踏んでいるせいか、筆者が使用していた時に初手守をしてきたバシャーモは殆どいませんでした。
他にも対面でHB、HBDカバが相手なら草Zが通るのですが、HD特化したカバだと草Zを確実に耐えられてしまうなどと言った事がありました。
因みに草結びを覚えるのにソーラービームを採用している理由としてはZ技の火力が30も下がってしまうため、倒せなくなるケースが増える為です。
この様に、メジャーな型と違って主に目立って使われていないからこその奇策であり、刺さった時に無償で倒せるというリターンはデカいのですが、その反面読まれたり想定外の調整を行われていた場合に返り討ちに会うリスクも背負わなければならない事を肝に銘じてください。
⑤-Ⅱ 炎Zを採用しない理由
炎Zで大文字、またはオーバーヒートやブラストバーンを採用する場合、役割対象は以下のメンツになると思います。
猛火発動を含めるととんでもない火力も出せますし、耐久あるポケモンをワンパン出来る可能性を考慮するとアリではあるのですが、上記のメンバーの中でも耐久鋼の連中は
を目の当たりにした瞬間逃げる可能性が高く、今回は技範囲を広げる事で積み技が無くともワンパン出来る範囲を増やすのが目的であり、メインウェポンである炎技を強化し、ワンチャン猛火発動を狙うのであれば考案経緯で取り上げた身代わり悪巧み型の方が効率的だと思いました。
⑤ーⅢ 没となった技
・目覚めるパワー氷
主に対策の技です。岩封と組み合わせる事でより遅い龍舞の起点を避けつつ、めざ氷の範囲にいれて仕留めるといったムーブは可能ですが、マンダの型の狙いが限定的すぎるのと、ランドとガブはスカーフで無ければ鬼火からの攻撃技連打で型次第では打ち勝てる可能性があるという点から汎用性に欠けると断定し、没にしました。
・オーバーヒート
大文字は外しやすく、素の火力では威力不足を実感する事も少なくありませんでした。しかし、特殊をメイン技としているこの型でC2段階ダウンが痛い場面の方が多く、本来の役割対象が出てきても狩れないリスクがあった為、こちらも却下。
・猫騙し
鬼火と違い外す事がなく、等の襷を安全に潰しつつ上から殴る事が可能なのですが、鬼火でもこちらの被弾はあれど上記のメンバーと対応が可能なのと、更に幅広い相手の弱体化が望める為、見る事が出来る範囲の広さの差で没にしました。
⑥使用感・使用戦績
・元々のSの高さ
・炎格闘という等倍、弱点の突きやすさによるアタッカーとしてのタイプの優秀さ
・等倍ならある程度受け切れる最低限の耐久力と鬼火を絡める事によって耐久を物理方面に限りますがカバーする事ができ、あわよくば打ち勝てる点
・技の豊富さによる型の読みにくさ
以上の点から先発で出して、何も出来ずにやられる相手というのはかなり少なく、逆に先に数的有利を取れる事が多いように感じました。
Z採用によって闘Zならそこそこの耐久ある等倍相手をワンパン、草Zならタイプ不利な相手に形成逆転する事ができる突発的な奇襲火力を叩き出す事が出来る為、アタッカーとして火力不足すぎると言う場面は少なく、岩石封じのお陰でSを上げる積み技使い相手の起点になる事もなく、タスキ潰しとして使っていた猫騙しを鬼火で擬似的に再現した事によりタスキ潰しと火力低下による自身のガードと後続に向けてのサポートを同時に行える事からミミッキュなどと言った今まで引くことしか出来なかった相手にも突っ張れるようになった点はプラスだと思いました。
問題としては、メイン技や鬼火が命中安定して打てる技では無かった為、どこかしらで外してしまう危険と隣り合わせであったと言う部分がありましたが、それ以上に戦える範囲の広さのメリットの方が大きく感じました。
戦績
S16: 最高レート1994
S17: 最高レート1925
⑦まとめ
火力インフレに置いて行かれて、どうしても昔のような純粋なアタッカーとしての活躍は難しくなってしまったというのが個人的な意見ですが、それでも豊富な技範囲と優秀な変化技たち、そしてZ技を使用する事でトップクラスの攻撃力を未だに誇れる点を見ると、工夫次第で前線でも戦えるポケモンだなと感じました。
8世代ではメガ・Zが消えるだけではなく、13年来の相棒と一緒にバトルできなくなってしまうと言う悲劇が起きてしまいますが...
また再会する日まで私自身のプレイヤースキルを磨いて、共に戦える日を待とうと思います。
悟空)みんな、じゃあなだゾ!d(`・∀・