【ポケモンUSM育成論】『速さ絶対殺すマン』Wネット電磁波デンチュラ

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⓪前置き

閲覧いただきありがとうございます、テラと申します。

今回はデンチュラの育成論を書かせて頂きます。

現環境において特性加速ポケ、スカーフ持ち、S120以上ポケの増加によって速さの前線ラインが大幅に上がったのに対抗すべく、個人的に最も優秀なねばねばネット撒きと思うデンチュラをお勧めしたいと思っています。あと、かっこいい

 

①デンチュラとは?

デンチュラは5世代に登場した電気・虫の複合タイプであり、現時点で同じタイプはクワガノン系統のみと言う比較的珍しいタイプです。特筆すべきはその速さであり、S100族やガブリアス等の上から行動でき、且つ電気・虫技以外にもめざパ、エナジーボール、先制技の不意打ち等速さに加えて攻撃技のレパートリーがそれなりにある魅力があります。

ですがその攻撃範囲に反して攻撃力はCが97とアタッカーとして使用するにはお世辞にも微妙なC、耐久も並以下であり、高速アタッカーとして使うならば火力アップアイテム、或いはを持たせるか、身代わりから夢特性の虫の知らせを発動させるといった方法がありました。

しかし7世代に入ってからSで勝てないポケモンの大量導入(Aキュウコン、カミツルギ、アーゴヨン、カプ・コケコ等々)によって高速メタ前線からは一歩後ろに引き下がるラインとなってしまいました。

 

②類似したポケモンとの差別化

今回は2通りの意味で類似したポケモンがいる為、そちらの紹介を別々にさせてもらいます。

まずはタイプで類似したポケモンです

クワガノン

デンチュラと別の唯一の電気・虫ポケモンです。こちらはC145と霊獣ボルトロスと並び、虫タイプの中では全ポケモン最高のCの持ち主で、そこそこの耐久に鈍足と言う、デンチュラとは違う重戦車タイプのアタッカーです。特性も浮遊と流行りの地震無効の受け性能に、攻撃技もデンチュラと同じものが使える上に、ラスターカノンにマッドショットと攻撃範囲に関してはこちらのがほぼ上位互換です。

ですが、今回は持ち前のSとデンチュラのサポート技の多さを活かしたサポーターとして差別化を行います。

 

ここからはねばねばネット撒きとして優秀なポケモン達との差別化です。

オニシズクモ

現環境でねばねばネット持ちで一番使われているのはこちらだと思います。

耐久力…特にDの高さ、特性水泡による水技強化に炎半減、火傷無効、6つのタイプ半減とねばねばネット撒きでなくとも、充分優秀な虫ポケモンです。さらに挑発を防げるマジックコート等器用な立ち回りを行えます。

しかし自前のS種族値が42と極めて鈍足な為、相手のSを下げれても自分が上から殴れることは滅多にない事、ねばねばネットの影響を受けない飛行タイプに対して凍える風を持ってない場合(持っていてもCは高くない為弱点突いても牽制止まりとなってしまう)の対抗手段が無い事、強力な飛行または岩タイプの物理アタッカーからワンパンで仕留められる事を考えるとデンチュラに比べてねばねばネット撒き要因としては不確定要素が多いのと、ねばねばネット始動要因として使う場合せっかくのサイクル戦向け性能を削ってしまうため、ねばねばネットサポートに特化する場合、デンチュラの方が優秀だと感じました。

ツボツボ

相当の耐久力に加え、特性頑丈による1ターン保証された安定度に加えて、ねばねばネットだけでなくステルスロックも撒くことが可能で、相手の技をアンコールで縛り、後続につなぐことが出来るサポートに特化したポケモン。ですが攻撃力はほぼ皆無且つ鈍足という事もあり、上から技を出すという事がほぼ出来ず、更に戦術パターンが少なく、挑発を誘うことが多く、メンタルハーブを持っていなければ何もできずただの置物と化してしまいます。故にツボツボとは最低限の攻撃性能で差別化をします。

アブリボン

性能と役割が一番この育成論のデンチュラと似ている子です。USMにて卵技でねばねばネットが追加されたことによって、高速のねばねばネットサポーターとなる事ができます。Sは脅威の124であり、現環境の有名な高速アタッカーゲッコウガやメガボーマンダを上からムーンフォースで叩くことが出来、命中に難があるとはいえ、痺れ粉でねばねばネットの効かない浮遊ポケや飛行タイプ、更には電磁波の効かない地面タイプの速さを封じる事が可能です。そして特性鱗粉によって技の追加効果による状態異常や猫騙しの怯みを引く事無く、襷で確実に技を耐えて役割を遂行する事ができます。

しかし、デンチュラとは高速挑発持ちであるカプ・コケコへの対策の有無、痺れ粉と違い草タイプを含め、複眼+電磁波によって100%相手を麻痺に出来る性能で差別化していきます。

 

③採用理由

電気タイプ/技

他のねばねばネット使いと違い、電気タイプという持ち前のタイプと電気技によってねばねばネットの効かない飛行タイプへの牽制が効きます。めざ氷があれば電気技の効かない飛行タイプ(霊獣ランドロス、地面・飛行複合タイプ)等にも致命傷が与えられるため更に飛行タイプ対策が盤石になります。

Sの速さ

S108というスピードで相手から挑発を使う前に上からねばネットを撒くことが出来る為、大半の挑発持ちを警戒する必要が無いです。

エレキネット/電磁波

浮いているポケモン、自身より速いポケモンに対して使う事で次ターン、安心してねばねばネットを展開する事ができるようになります。更に後続に電磁波サポートをする事も可能です。更に技の説明で詳細を書きますが、これによってカプ・コケコの挑発をやり過ごす事が可能になります。

 

【個体説明】

④特性

:複眼

技の命中率が30%高くなります。虫のさざめきを採用する場合は虫の知らせもアリですが、電磁波やエレキネットの外すリスクをゼロにする方が役割遂行の安定度が高いので複眼の方がおススメです。

 

⑤持ち物

:気合の襷

耐久が並以下なデンチュラには基本コレ一択です。デンチュラより遅い相手に対してはねばねばネットを撒いた後もう一度攻撃する事が可能で、速い相手にも襷で一度攻撃を耐えエレキネットや電磁波で素早さ関係を逆転させてからねばねばネットを展開する事ができます。

(白いハーブとビビり玉という対霊獣ランドロス、ガブリアス特化用の別のアイテム案もあったのですが、狙いがあまりにもニッチすぎる上、他の高速アタッカーに滅法弱くなるので今回は割愛します)

 

⑥技

確定枠

ねばねばネット

交代してきた地面と接している相手のSを1段階下げる技。この型の意義とも言える技なので無論確定です。

電磁波

ねばねばネットの効かない飛行タイプに対してSを下げる手段として、電磁波を撒く事がおススメです。これによって相手に永続的なS半減効果を与え、且つ痺れを引く可能性も生まれます。なお、エレキネットと組み合わせる事で特性加速持ちのポケモンの速さを封殺する事も可能です。

エレキネット

相手のSを1段階下げる威力55の電気技。火力は控え目ですが、襷潰しに使え、この型で相手を倒しきるという事は想定していないで水や飛行タイプに最低限ダメージが通れば充分です。

この技があることによって挑発持ちの可能性があるデンチュラより速く、且つ電磁波の通らないポケモンであるカプ・コケコにエレキネットを入れ、S関係を逆転させた後に後続に引き、再登場させる事によってカプ・コケコの挑発を綺麗にやり過ごしつつねばねばネットを展開させる事が可能です。(しかし、これは自分の後続にカプ・コケコの技を1発喰らっても構わないポケモンがいない場合通じませんので選出時点で要注意です)

選択技

目覚めるパワー氷(推奨)

特殊電気タイプの主なサブウェポンです。電気技もねばねばネットも効果がない霊獣ボルトロスやランドロスにグライオン、他にもメガボーマンダや他の地面タイプの積みポケモンの起点になる事を防ぐ事ができ、且つ先述したポケモン達に致命傷を負わせることが可能です

虫のさざめき

デンチュラのメインウェポンとなり、音技であるため、電磁波を警戒した相手の身代わりを貫通した攻撃が出来、持ち物襷によって発動する特性虫の知らせを採用する場合はそこそこの特殊アタッカー並の火力が出ます
(※参考までに

臆病CSメガボーマンダのハイパーボイスの火力指数が27864

臆病CSデンチュラの虫の知らせ虫のさざめきの火力指数が30172

億票CSめがボーマンダの流星群の火力指数が33540)

しかし現環境にて虫技が刺さっていない事と、霊獣ボルトロスの起点にされるリスクを比較すると推奨するまでには及ばないと思います。

ボルトチェンジ

エレキネットより火力が高く、後続に交代する事ができます。ただし、十中八九こちらが先制する為、後続のポケモンが相手の技を一発喰らう事を想定してください。

もし採用する場合、エレキネットを抜くのもOKだと思います。

糸を吐く

相手のSを2段階下げる技です。効果としては麻痺と同じですがこちらは効果を重複させる事が出来、更に地面タイプにも適応されますが、効果が永続でなく交代されたら効果が帳消しとなってしまう為、汎用性の面では電磁波に劣ると思います。

金縛り(上級者向け)

相手の最後に使った厄介な技を1つ消すという面白い技です。

スカーフ持ちに電磁波orエレキネットからの上から金縛りで相手を無力化し、相手に交代を強制させ、後続に電磁波を撒いてからねばねばネットを展開するというトリックプレイが可能です。

 

⑦努力値と性格

※尚、今回は個体値はめざ氷採用を想定して[HCDS:V AB:U]とします

 

臆病

C:252, D:4, S:252 (145/81/80/149/81/176)

今回は調整等なくシンプルにCS特化です。あまりの4はダウンロード対策にDに振りましょう。

【参考】

- H164振り(HP191調整)メガギャラドスがエレキネットで確3(ダメ34.5%-40.8%)

- H196D172振り(特化テテフムンフォ耐え)メガボーマンダにエレキネット乱5(身代わり破壊不可)

- H196D172振り(特化テテフムンフォ耐え)メガボーマンダにめざ氷が確2

-H252振りスイクンにエレキネットが超乱3(99.9%)

-H252振りドヒドイデにエレキネットがヘドロ回復2回込みで確3

-H252振りカプ・レヒレにエレキネットが確3

-無振りメガリザードンYにエレキネットが乱2(37.5%)

-無振りゲッコウガにエレキネットが確2

-H252振りテッカグヤにエレキネットが食べ残し2回込みで確3

 

⑧相性の良い味方

龍舞メガバンギラス

 攻撃力も耐久力も高く、持ち前のSの低さをねばねばネットでカバーし、ネットの影響の受けない飛行タイプには相性が良いと言うアタッカーとして繋げるにはデンチュラと相性の良いものと思われます。

カプ・レヒレ

カプ・レヒレのミストフィールドによって電磁波が使えなくなると思われがちですが、電磁波の本来の役割対象はねばねばネットの効かない飛行ポケモンや浮遊持ちなのでミストフィールドの恩恵を受けませんので電磁波が普通に通ります。逆にこちらが技の追加効果によって襷を潰される事故を消せるという意味では相性が良いです

剣舞ガブリアス

圧倒的なAとSがデンチュラのねばねばネットと組み合わさる事によって上から叩ける範囲が大きく広がり、その速さは雨下準速メガラグラージを抜けるレベルになります。

 

⑨要注意ポケモン

スカーフ持ちカプ・コケコ

カプ・コケコには基本エレキネットで対応するというこの型ですが、ごく偶にスカーフコケコと遭遇した場合、エレキネットを撃っても相手を抜くことが出来ない為、そのまま2発目を喰らい、突破されてしまいます。

メガミミロップ

上から猫騙しで襷を潰し、更に追加で恩返しを撃たれると何もできずに撃沈します

ゲッコウガ

基本的には有利なのですが、冷凍ビームで凍らせたり、 岩雪崩で怯ませて、こちらに何もさせずに潰すという事をしてきます。というか、上から追加効果引きを狙ってくる相手全般注意

メガゲンガー

単体の処理方法はあるのですが、身代わり、挑発、ヘドロ爆弾、この何れかを撃ってくるかによって対処法が変わってしまうため(身代わり挑発にはエレキネット、ヘドロ爆弾には電磁波)、相手のPTを見てメガゲンガーの技を見切る技術が必要になります。

 

⑩運用方法

初手は相手によって電磁波かエレキネットのどちらを使うかを見極め、襷が発動したら最後にねばねばネットでOKです。相手が地面タイプである場合はねばねばネットを撒いてから、後続に交代するか、サブウェポンで攻撃してください。

基本、こちらのやりたい事を押し通す戦法なので、相手の起点にならないよう技を選ぶか、後続に引くか状況に応じてください。

 

⑪最後に

如何でしょうか?

現環境のスピードゲームに対抗すべく思いついたねばねばネット戦術ですが、ただネットを撒いて終わりにしたくなく、できるだけ相手をかき乱す、ネットの効かない相手にも電気技や電磁波で牽制させる事ができるサポーターとしてデンチュラを紹介しましたが、まだまだマイナーよりという事もあって個人的に使ってみても役割の遂行度はかなり安定していたと感じました。

この育成論を見てデンチュラ、及びにねばねばネットを使った構築に興味が出たなら幸いです。

ここまで閲覧いただきありがとうございます。