⓪前置き
閲覧いただきありがとうございます、テラと申します。
今回は私の相棒枠であるゴウカザルの育成論を書かせていただきました。
一度6世代の時に育成論を書かせてもらって、尚且つネタバレをすると、今回の技構成、持ち物はその時と全く同じなのですが、環境の変化に合わせ、努力値調整を今流行りのアタッカー、カプ・コケコ、ゲッコウガ、ランドアーゴヨンの並びに対抗すべく振りなおした為再度育成論を投稿させていただきました。
①ゴウカザルとは?
ゴウカザルは炎・格闘タイプの第4世代御三家で、AC共に104と当時はかなりの攻撃力、S108と言う炎・格闘タイプ両者において最速、更にはインファイト、大文字、オバヒ等のタイプ一致高火力技に加え、様々なタイプのサブウェポンに変化技を兼ね備えており、当時はアタッカーとしての火力は無論、手の読みにくさを兼ね備えた厄介な一匹でした(今の環境で言うゲッコウガに近いと感じます)
今ではメガシンカの登場、Z技の導入、S109以上のポケモンの大量導入によって純粋な火力面でもスピード面でも高速アタッカーとしては一歩下がった存在となってしまいましたが、それでも技の多さによる器用さは健在です。
②類似したポケモンとの差別化
・バシャーモ
ゴウカザルのライバルとして真っ先に思いつくのはバシャーモであり(エンブオーはAの高さと特性捨て身、耐久の違いで差別できるので今回は割愛)、第5世代にて習得した夢特性加速、第6世代にて習得したメガシンカによる攻撃耐久力の大幅上昇と、炎・格闘タイプの純粋な高速アタッカーとしては完全に上位互換となった存在です。
③採用理由
バシャーモとゴウカザルの差別点として挙げられるのは
・初速の違い
初手からS108な為、バシャーモみたいに相手の素早さを抜く為に「守る」を採用せずに済む為、技スペースが1つ空く
・技の豊富さによる型の読みにくさ
サブウェポンで言えば、草結び、雷パン、岩技、ダストシュート、めざ氷
先制技の有無(猫騙し、マッハパンチ、真空波{4世代のみ})
優秀な変化技、アンコール、ステルスロック等
【個体説明】
④特性
:猛火
雷パンチやマッハパンチ等を採用する場合は鉄の拳も選択肢に入りますが、今回は拳適応技が確定枠に無い為、猛火一択とします
⑤持ち物
:命の玉
メインサブ共に現環境のアタッカー達に並ぶ為今回はこちらを採用します。
襷やZクリスタルを持たせるアイデアもあるのですが、襷では総合的に火力が足りない事、Zクリスタルも同様に瞬間的火力は出るものの、試合中1発しか使えないZクリスタルを使用してまで意表を突ける仮想敵が今回は無い為こちらの案も流します。
⑥技
確定枠
・オーバーヒート
主力技。大文字より命中率も火力も僅かながら高いが、反動として特攻が2段階下がってしまうため、一発放てば交代を余儀なくされます。
しかし、後の努力値調整で述べますが、H252振りギルガルドを確1ラインに持ち込める為、今回はこちらを採用
・目覚めるパワー氷
先発ステロ撒きで有名なガブリアスや霊獣ランドロス、更にはメガボーマンダに意表の一撃を加えられる役割破壊技です。
・猫騙し
様子見、ターン稼ぎ、襷潰し等、火力は無いものの多種の用途がある技です。先程の目覚めるパワーで襷持ちのガブリアス、霊獣ランドロス、マンムーを無償で倒せる為かなり有効な技です。
選択技
・インファイト(推奨)
第2の主力技。対バンギラス、マンムー、メガガルーラ等のポケモンを見ることが出来、オーバーヒートと違い火力を下げることなく連発する事が可能です
・岩石封じ
対ウルガモス、リザードン、更にギャラドスの龍の舞の起点になる事を防止する事が可能です。
・ダストシュート
対カプ・レヒレ、カプ・テテフ、アシレーヌメタ。レヒレはB補正ありHB特化でも超高乱2(90.2%)で落とせる為、交代読みで一発ぶつけてからもう一回先手で攻撃できれば無償で突破できるため、役割破壊技としてはアリ。テテフはスカーフに注意。
⑦努力値と性格
※尚、今回は個体値はめざ氷採用を想定して[ACDS:V HB:U]とします
調整案その1
せっかち
A:52, C:212, D:28, S:212 (151/131/81/151/95/170)
【調整】
A - 無振りメガガルーラがインファで確1
H252振りメガガルーラが猫騙し+インファで確1(猫騙し無しだと乱1 43.9%)
H252振り補正ありB252振りポリゴン2が確2
H244振り補正ありB252振りカビゴンが確2(ダメ67.2-80%)
H252振りウルガモスが岩石封じで乱1(75%)
H252振りメガボーマンダが岩石封じで身代わり確定破壊(ダメ25.7-30.6%)
C - H252振りD4振りギルガルドをオバヒで確定一発
H252振りD156振りまでのテッカグヤがオバヒ確1
無振りカプ・コケコがオバヒで確1
無振り霊獣ランドロスがめざ氷で確1
H252振り霊獣ランドロスが威嚇込み猫騙し+めざ氷で超高乱数1(93.7%)
H4振りメガボーマンダがめざ氷で高乱1(87.5%)
H4振りカイリューが猫騙し+めざ氷で超高乱1(93.7%)
H-D - C252振りカプ・コケコのエレキフィールド下10万確定耐え
補正ありC252振りカプ・コケコのエレキフィールド下10万HP20%以上残し耐え
C252振りメガゲンガーのヘドロ爆弾確定耐え
C252振りメガゲンガーのヘドロ爆弾HP10%残し耐え率25%
C252振りゲッコウガの水手裏剣4発をHP10%以上残し確定耐え
C252振りアーゴヨンのヘドロウェーブをHP20%以上残し確定耐え
S - 最速ガブリアス抜き
性格は今回は調整の都合上、下降補正は防御に当てます。
これによって氷の礫、バレットパンチ、神速、影討ち等の物理先制技の被ダメージが少し増えてしまいますが、ポリゴン2等のダウンロード対策になります
更にこの耐久調整は先発に来る可能性の高い高速のポケモン対策として対面限定且つピンポイントな場面を想定していますので各相手につき説明をさせていただきます(この対策の理由は運用方法のパートで説明します)
・カプ・コケコの電気技
C252振りエレキフィールド下の10万を耐える調整によって相手に返り討ちの一撃を入れることが可能です。(しかし、18.7%の確率でその攻撃の命の玉ダメで同士討ちになります)
ボルトチェンジを選んでいた場合、火力アップアイテムでない限り、性格控え目でも20%以上体力が残る為(ダメ67.5-79.4%)、交代先に入った攻撃による命の玉ダメを含めてもまだ2-3回攻撃をするチャンスが残ります
命の玉か拘り眼鏡を持っていた、或いは電気Z使用の場合、こちらは倒れてしまいますが持ち物の情報がコケコの被ダメの有無によってわかります。
・ゲッコウガの水手裏剣
C252振りゲッコウガの水手裏剣を4発HP10%以上残して耐える事によって猫騙し+インファイトの流れで襷ゲッコウガすら倒せます。尚、2または3発だった場合、HPは20%以上残る為、猫騙し+インファ後の玉ダメも耐える事が可能です。(つまり75%はゲッコウガ撃破後生存、12.5%同士討ち、12.5%こちらのみKO)確率便りになってしまいますが、部の良い対面にすることが可能です
尚、玉持ちだった場合猫騙しの玉ダメ込みで3発までは確定で耐える事が可能ですが、4発目以降はアウトです。更に3発喰らった後の攻撃で同士討ちになる可能性が高い(62.5%)です。(51.5%でゲッコウガ撃破後生存、23.5%同士討ち、25%こちらのみKO)ただし持ち物情報はゲッコウガの玉ダメでわかります
・アーゴヨンのヘドロウェーブ(対初手ランドアーゴヨン)
こちらは一番ピンポイントな並び且つ狙いなのですが、この並びが今回の調整の一番の目的です。そしてこの調整はめざ氷持ちの時のみ通用します
まず初手で霊獣ランドロスが猫騙し+めざ氷で倒せた前提ですが、その時には玉ダメを20%分喰らってしまいます。その後アーゴヨンが出してくる技の可能性として流星群、流星群Z、龍の波動とヘドロウェーブがあります。
流星群を撃ってきた場合、こちらは倒れてしまいますが相手の特攻がガクッと下がり、相手側からはこちらの後続に積みができるポケモンがいればそれらの起点にされる可能性を考慮すると撃ちづらくなるので、流星群を素で撃ってくる確率は限りなく低いです。(スカーフは例外ですが、そのケースは後述します)
流星群Zを撃ってきた場合もこちらは倒され、特攻も下がらず、相手のSが上がってしまいます。ですが、巷ではインファや命の玉によって耐久力が低いイメージのあるゴウカザルに対してZ技を撃つのは躊躇ってしまうのか、こちらも可能性は低かったです(ただしどうしても後続がゴウカザルに勝てない場合、外しの可能性を無くし確実に仕留める意味でZ技を使ってくるケースはあった為、素で流星群を撃ってくるよりかは可能性はありました)
龍の波動はヘドロウェーブより火力が低いので割愛します(スカーフなら可能性がありますが、これも後述します)
最後に一番撃ってくる可能性が高かったヘドロウェーブですが、これをHP80%の状況で確定耐えすることによって反撃のめざ氷を撃って且つ玉ダメで自主退場する事によって相手のビーストブーストを発動させずに後続で(主にメガゲンガーとデンチュラ)対処する事が可能です
ただしこの調整には問題がありまして、実は25%の確率で低乱数を引いて、反撃のめざ氷後の玉ダメを耐えてしまい、相手にまんまとビーストブーストを発動させてしまう事があり、この場合流星群Zと同じように後続で対処しなくてはいけません...
尚、相手が控え目CSスカーフだった場合、相手が流星群を撃ってくる可能性は他の型より高く、龍の波動は2回の玉ダメを含めても確定で耐え、ヘドロウェーブは50%の確率で倒されてしまいますが、その場合ビーストブーストで特攻が上がるので固定された技に対して受けれる、または積みの起点にする事が可能な後続のポケモンを出して流せばOKです。
調整案その2
せっかち
A:44, C:180, D:28, S:252 (151/130/81/147/95/176)
【調整1との相違点】
C - H252D4振りギルガルドへのオバヒが確1→高乱1(87.5%)
H252振り霊獣ランドロスが威嚇込み猫騙し+めざ氷で超高乱数1(93.7→87.5%)
H4振りメガボーマンダがめざ氷で高乱1(87.5→68.7%)
H4振りカイリューが猫騙し+めざ氷で超高乱1(93.7→75%)
S - S105族(ライボルト、フリージオ等)を抜け、S108族(デンチュラ、テラキオン等)と同速勝負ができる
調整案その3
せっかち
A:44, C:212, S:252 (151/130/81/151/91/176)
調整案その1で述べた耐久調整を気にせずにアタッカーとして使いたい型にはDに回した努力値を全てCに回して、H252D4振りギルガルドに確1を取りましょう
調整案その4
せっかち
A:84, C:212, S:212 (151/135/81/151/91/170)
調整案その3のSを最速ガブリアス抜きまでに落としてあまり努力値を回せていなかったAに振った型です。
最速103-108族にゴウカザルで倒したい相手がいなければこちらの調整でもOKです。少しでも火力はあるに越したことは無いですし。
⑧相性の良い味方
・(メガ)ギャラドス
ゴウカザルの弱点である地面タイプを無効化し、水タイプを半減で受ける事が可能で、そこから有利対面を取って龍の舞の起点にすることが可能です。メガギャラドスに進化させれば地面無効は無くなるものの、今度はゴウカザルの弱点であるエスパーを無効にする事が可能です。
・ナットレイ
水、超タイプ半減の優秀な耐性に加え、ステルスロックと組ませることで、サイクル戦をさらに有利に加速させられます。
・サンダー
地面技無効に加え、飛行タイプを半減で受ける事ができ、水技に抜群を取れるという相性補完に優れたポケモンです。元々このゴウカザルは炎・氷技を両立している為、サンダーの熱風或いはめざ氷を抜いて、別の技を採用して役割破壊を狙えるのもミソです。
⑨運用方法
メガバシャーモと比べて、最大火力は猛火が発動しない限りは劣り、採用している技も主力技が自身のステ下降技ばかりである為居座り無双には向いていません。更に剣の舞や影分身、ビルドアップなどを積まれたら火力面で勝てる見込みはゼロです。
しかし初手で相手視点からの型の多さによる選択と、持ち合わせの初速の速さ、オバヒやインファ等の下降補正を帳消しにできる交代重視のサイクル戦のアタッカーとしては優秀です。
故に先発に出すことで襷ステロ型の可能性を漂わせながら猫騙しで様子見からの一匹倒すor相打ち、或いはサイクル戦で相手を全体的に削った末にフィニッシャーとして使います。
この先発に来たポケモンを猫騙しからの主力技でKOまたは相打ちの流れを作れる範囲を広げる為に、先述した先発に来る可能性の高いカプ・コケコ、ゲッコウガ、ランドアーゴヨンの攻撃を耐える調整が活きてくることが多いです。
⑩最後に
如何でしょうか?
メガバシャーモに比べて火力面は物足りないと感じてしまうでしょうが、それでも読みにくさ、役割破壊技の多さによって技のカスタマイズによって狩れる相手が変わるのは面白いと思います。
更に今回の耐久調整案のメタ相手である高速アタッカー達の攻撃を耐えて反撃をすると言う戦法は紙耐久のイメージのあるゴウカザルではあまり考えられない戦法故に、奇襲性は抜群だと感じました。
調整はしても多少の運と相手の立ち回りに依存している部分があるのが不安点ですが、それでも新しく強化されたメガ石やZ技に一切頼らずここまで戦えるのはゴウカザルの素質だと思っています。
この記事で少しでも相棒ゴウカザルの魅力が伝わればと思っています。これからもゴウカザルに限らず他のポケモンでもどんどん有効な意表戦法や技、努力値調整を見つけていきたいと思います。
ここまで閲覧いただきありがとうございます。